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2017/11/30 (Thu) 00:22

 

データが蘇ったうれしさに、昔描いた懐かしい画像を載っけます。

 

これは、歴史時代小説家・岩井三四二せんせいの『戦国連歌師』(講談社文庫)のラストシーンを読んで、わきあがったイメージを描いたものです。

 

以前、別のブログで書いた感想文も復旧データの中にあったので、それも載っけてしまおう。。

とってもオススメな本ですよ♪

 

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「連歌(れんが)」とは、複数の人が集まって百韻の句を読む、中世の文芸。
それを人に教えて食っているのが連歌師と呼ばれる人々である。
全国のひいきの檀那に呼ばれて、旅に暮らす公界者(くがいもの)である。

天下一の連歌宗匠にして、けちんぼうで人使いの荒い宗牧(そうぼく)と、宗牧の息子のためちやほやされて、生涯安泰(しかもかっこいいらしい)の無為(むい)の下で、弟子の友軌(ゆうき・主人公)は旅の一切の手配と雑務をこなしながら連歌師をめざして修行中。
過去のトラウマ&将来への不安と闘いつつ・・・と書くとなにやらシリアスなお話のようですが、そこは岩井先生、ユーモアがあっちこっちに利いてます!

 

天文13年9月、内裏からの書状を届けるため、京都を発って東国へと向かう宗牧一行旅の道行き。

尾張の織田、駿河の今川、相模の北条といったビッグネームのほか、地侍や田舎連歌師、旅の女曲舞一座、ぼろ寺のいわくありげな和尚など行く先々で出会う、この時代特有の人々との、一筋縄ではいかない交流。
常にもみくちゃにされる友軌のキャラクターがなんとも。。。

がっちりとした時代・舞台設定がまずあって、その時代を生きる人々の喜びや苦悩、時代の残酷さまでも伝わってきます。
会話がその土地の方言で書かれているのが、また新鮮なんですよね〜。
(これで時代劇やってほしいな〜)
そして、特に共感するのが昔も今も変わらない、浮き草稼業で生きていくことへの不安。。。
(・・・あれ、やっぱシリアスもののような紹介になってるかな?)

ゆく末に悩む友軌が到達する境地は、さわやかにしみじみと胸に沁みました。
管理人自身、自らのことと照らし合わせて、心から共感した、とても好きな文章なので、ここに紹介させていただきます。


「富士の姿を歌に詠みたい、と思った。歌に詠めば、あの美しい姿を自分のものにできるような気がした。たちまちふさわしい言葉を求めて頭がまわりはじめた。姿を讃えるか。雪はどうあつかう?古歌はなんと詠っているのか。思案をめぐらせているうちに、友軌の胸の内には法悦ともいうような歓喜がひろがっていった。・・・」

 

 

 

 

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