2018/02/02 (Fri) 16:12

『足軽の誕生 室町時代の光と影』(早島大祐著/朝日選書894)を読む。

 

小説『室町無頼』(垣根涼介著/新潮社)とセットでオススメの本。

小説の登場人物が、史実の中でリアルに存在することにワクワク。

「足軽」とは何なのか?

各章ごとに登場人物が設定され、疲弊し、機能しなくなる制度、社会の混乱の様子が段階を追って書かれ、時代が大乱へと進んでゆく様子がよくわかります。

文章が味わい深いというか、むすびの章は特に余韻が残る。。。

 

第5章に多賀高忠(たがたかただ)さんという、早口言葉みたいな名前の人が登場するのですが、

もし、三谷さんがドラマでこの人を出したら、きっと名乗りの場面で面白く書くのだろうななどと勝手に想像してしまった。

 

 

この本の著者の早島先生もですが、ベストセラー『応仁の乱』(中公新書)の呉座勇一先生とか、

清水克行先生とか、中世史でお若い研究者の方がたくさん出てこられ、今後、この時代の面白い本をたくさん読めるんだなぁ〜と思うと、心の底からワクワクする。

 

 

 

本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2017/11/30 (Thu) 00:22

 

データが蘇ったうれしさに、昔描いた懐かしい画像を載っけます。

 

これは、歴史時代小説家・岩井三四二せんせいの『戦国連歌師』(講談社文庫)のラストシーンを読んで、わきあがったイメージを描いたものです。

 

以前、別のブログで書いた感想文も復旧データの中にあったので、それも載っけてしまおう。。

とってもオススメな本ですよ♪

 

………………………………

「連歌(れんが)」とは、複数の人が集まって百韻の句を読む、中世の文芸。
それを人に教えて食っているのが連歌師と呼ばれる人々である。
全国のひいきの檀那に呼ばれて、旅に暮らす公界者(くがいもの)である。

天下一の連歌宗匠にして、けちんぼうで人使いの荒い宗牧(そうぼく)と、宗牧の息子のためちやほやされて、生涯安泰(しかもかっこいいらしい)の無為(むい)の下で、弟子の友軌(ゆうき・主人公)は旅の一切の手配と雑務をこなしながら連歌師をめざして修行中。
過去のトラウマ&将来への不安と闘いつつ・・・と書くとなにやらシリアスなお話のようですが、そこは岩井先生、ユーモアがあっちこっちに利いてます!

 

天文13年9月、内裏からの書状を届けるため、京都を発って東国へと向かう宗牧一行旅の道行き。

尾張の織田、駿河の今川、相模の北条といったビッグネームのほか、地侍や田舎連歌師、旅の女曲舞一座、ぼろ寺のいわくありげな和尚など行く先々で出会う、この時代特有の人々との、一筋縄ではいかない交流。
常にもみくちゃにされる友軌のキャラクターがなんとも。。。

がっちりとした時代・舞台設定がまずあって、その時代を生きる人々の喜びや苦悩、時代の残酷さまでも伝わってきます。
会話がその土地の方言で書かれているのが、また新鮮なんですよね〜。
(これで時代劇やってほしいな〜)
そして、特に共感するのが昔も今も変わらない、浮き草稼業で生きていくことへの不安。。。
(・・・あれ、やっぱシリアスもののような紹介になってるかな?)

ゆく末に悩む友軌が到達する境地は、さわやかにしみじみと胸に沁みました。
管理人自身、自らのことと照らし合わせて、心から共感した、とても好きな文章なので、ここに紹介させていただきます。


「富士の姿を歌に詠みたい、と思った。歌に詠めば、あの美しい姿を自分のものにできるような気がした。たちまちふさわしい言葉を求めて頭がまわりはじめた。姿を讃えるか。雪はどうあつかう?古歌はなんと詠っているのか。思案をめぐらせているうちに、友軌の胸の内には法悦ともいうような歓喜がひろがっていった。・・・」

 

 

 

 

本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2017/11/16 (Thu) 22:37

『室町無頼』(垣根涼介著/新潮社)を読む。

 

むちゃくちゃ感動!

この余韻を胸に大事に留め、しばしじっとしている。

 

 

室町時代よ、どうしてこんなにしみるのだ・・・

 

 

 

本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2015/12/30 (Wed) 21:53
サントリー美術館「水-神秘のかたち」展へ行く。

1番好きな絵ながら、まだ本物を見たことなかった、
大阪 金剛寺蔵の「日月山水図屏風」。

その絵の前だけ、時が止まっていた。
宇宙的な静寂。
じわっと目に涙が浮かんだ。


ああ、この絵は、ずっといてくれたんだなぁ……


どうぞ、良いお年を。


 
本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2012/10/22 (Mon) 23:55
サントリー美術館「お伽草子」展へゆく。

中世の絵巻物がこれでもかと並ぶ。
絵巻は、元々ほんの一握りの高貴な人しか見られなかった。
室町時代も後期になって、ようやく文化を享受できる人々の裾野が広がっていく。
絵巻の絵と世界観に、時代の自由な空気があふれている。

そういう躍動している時代が、めちゃくちゃ面白いと思う。

そして、これからがまたそういう時代になっていくのだと思う。



本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2012/07/10 (Tue) 22:22
EXPOが終わったら、ゆっくり観に行こうと思っていた展覧会をはしご。

・出光美術館「祭 -遊楽・祭礼・名所-」展
・国立近代美術館「吉川霊華」展

「祭」展は、今断然興味のある、昔の芸能風景が満載でわくわくし通し。

「吉川霊華」展は、大好きな近代日本画(やまと絵)。
独特の繊細な線画にみとれっぱなし。
吉川画伯は、展覧会の評価などとは無縁に、独自の表現を探求されたそうだ。


震災前と後とで人生観が変わったように、
EXPOの前と後でも、創作への気持ちが随分変わった(落ち着いた)
気がする。

これからは、本当に自分が描きたいものを追求していけるように、
そして、それによって少しでも世の中に役に立てるように頑張っていこう。



本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2011/11/13 (Sun) 23:46
 


フォーラム「国宝 法然上人行状絵図の魅力とその時代」を聴きに行く。

一つの絵巻を、宗教・美術史・建築・説話・染織・歴史学という多角的な視点で語る
それぞれのお話にワクワク・・・


浄土宗のマスコットキャラクター「なむちゃん」の人形をいただきました。
かわいーーーーーーー

本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2011/10/14 (Fri) 17:14




先日、練馬区立美術館で開催中の「松岡映丘展」を拝見して
しびれまくって帰ってきました。 

私、日本画の中でも、特に「やまと絵」が好きなんだな〜と知りました。

やまと絵とは、図録によると
「日本の風景の中での自然と人間の交流を濃密な色彩をもって描きあらわした」ものというのが
わかりやすい指標とのことですが、専門的には定義が難しいらしいです。

私の中では、単純に絵巻物的な世界をイメージしており、
そういう絵に特に魅かれてしまいます。
引き目鉤鼻の表情が、いつの頃からか、かわいくてたまらない^^

映丘画伯は、近代にこのやまと絵を復興させた方だそうです。
う〜〜〜かわいいよ〜〜〜(って、こんな感想でいいのか。風景画までもがかわいいラブ
最近、図録を買うのを控えてたんですが、これは即買いして、
ため息つきつつ、日々眺めています。
 

本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2011/08/24 (Wed) 23:56



横川へ向かって、再び山道を歩き続けます。

ただただ、ただただ歩き続けます。

暑さと足の辛さとやかましい虫の羽音に、もはや思考は停止。
たまに気を取り直して、鼻歌を歌ってみたり、謡を口ずさんでみたり、
果てしなく思える道のりに、少々イラッとしてみたり、
いやいや、自分で始めたんだからと、むりやり前向きになったり、
不気味なトンネルにおびえたり、また気分をふるいたたせたり、
しまいには、そういうことにも疲れて、気力で足を前に出し続けているうちに・・・

あ!眼下に車!!



横川の駐車場だぁ!
着いたぁぁぁぁぁ!!!!!!!

最後の急階段を駆け降り
(途中でもったいなくなって、ゆっくりかみしめるように降り)
ついに、ついに、横川に到着しました。

PM2:30
東塔を出発してから、ちょうど二時間でした。




どぉぉぉん!
ついにやってきました。横川中堂です。

朱塗りの美しいお堂は、昭和の再建。
ですが、中世の横川中堂もこのような懸(かけ)造りだったようです!
(中世絵巻「天狗草紙」続日本の絵巻26/中央公論社より)


そして、こんな方々が闊歩されてたんですね。(同書より)きゃ〜(絵巻の絵大好き)


東塔は政治の中心なので相克があり、西塔は都(俗世の誘惑)に近く、奥まった場所の横川が
最も修業するのに適していたそうです。
(『横川の光』梅原猛 今出川行雲 梅原賢一郎 奥田昭則/角川学芸出版)

まさに横川の恵心院で修行に没頭された方が、平安時代の僧・源信さんでした。



平安中期に、膨大な仏典の中から地獄や極楽についての記述をまとめた『往生要集』を書かれ、
日本に浄土思想が広まるきっかけとなりました。

その他にも、横川からは異端(新しい思想)の人が出たそうです。
深い、深すぎる比叡山。
この三塔の距離感を、身をもって実感したかったのです。
ほんとに遠かったんですね。。。

がんばって歩きまわりましたが、足の疲労が限界に達してきたため、
見残したところは明日の楽しみとして、シャトルバスに乗り込みました。
二時間かけて歩いた距離を、車はわずか15分で快適に飛ばし、東塔に到着。

旅の一番の目的達成〜。
今日はもう思い残すことなし。

次の日は、シャトルバスを大活用して、再度横川を散策しました。
とにかく暑かった!
でも、楽しかった!!

比叡山旅行の回は、これにておしまいです。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

最後に、宿坊・延暦寺会館のお部屋からの眺め・琵琶湖の絶景をどうぞ。



本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2011/08/22 (Mon) 22:50

横川に向けて西塔を後にしました。

猛暑と、ひっきりなしに寄ってくる虫の羽音にめげそうになりながら
こんな道や



こんな道を



ただひたすらに歩き続けます。

この山道は、千日回峰の行者さんが歩く道とのことで、
後から振り返ると、同じところを歩かせていただいたんだなぁぁぁと、しみじみ感動するのですが、
その時は、暑さと虫とで雰囲気を味わう余裕もなく、必死で足を前に出すのみでした。

かなりへばってきた頃、前方に大きな杉の木が見えてきました。





玉体杉(ぎょくたいすぎ)です!
案内板の説明では、自然に生えてきたのか、誰かが植えたのか不明の大木。

この場所だけ視界が開けており、絶景が見渡せます!



京都の町です!!

行者さんは、ここで御所に向かって礼拝されるんだそうです。
あまりの清々しさに、疲れも忘れてしまいました。

しばし休憩。
来た方向を見てみると



手前から三つ目が東塔のある山。
おお〜、山二つ越えてきた〜♪すご〜い♪♪
じゃあ、もうすぐ横川に着くかな〜♪♪♪
気分が高揚してきます。

が!表示を見てガクゼン。
「釈迦堂2.0km 横川中堂2.0km」の文字。

まだ半分でした。



既に足はガクガク。
でも、横川にたどりつけなきゃ、シャトルバス(最終PM4:00)に乗れない!
乗れなかったら、同じ道をまた歩いて戻・・・ひえ〜無理〜〜〜
とにかく進むのだ〜・・・

<つづく>

本・展覧会・旅ほか心の栄養 | - | -
2011/08/20 (Sat) 22:03



東塔の根本中堂を参拝後、戒壇院(お坊さんが戒を授かる場)へ。

このあたりは、舗装された道があるのですが、昔の人の感覚を味わうため
出来る限り、せまい山道を通ることにします(気分は中世人!)。
夏ですので、マムシとか蜂とかに出会わないか、内心びびりながら進む。

杉木立の向こうに見える大小のお堂の数々・・・
かなりのアップダウンの道のりですが、
山寺の大好きな風景に癒されつつ、進んでいきます。


比叡山の開祖・最澄さんが眠る浄土院を通り過ぎ、
はや、西塔に着きました。

にない堂をくぐり抜けると、眼下に西塔の中心・釈迦堂の雄姿が。



お坊さんが、ブルーシートを広げていらっしゃいました。
この日は、座布団を干す日だったようです。(シートの上に干してました)
面白いもの見られた〜^^

釈迦堂を参拝し終え、
さぁ!いよいよ横川へ出発。



ここから、山道をひたすら歩きます。

<つづく>

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2011/08/12 (Fri) 23:27
 


旅から無事帰ってきました。

行った先は、比叡山延暦寺と園城寺、石山寺などなど・・・滋賀県側をまわりました。
中世寺院をめぐる旅♪

比叡山には、五年前にも行ったのですが
12月(冬時間)だったため、山内をめぐるシャトルバスが運行しておらず、
離れたところにある横川(よかわ)に行けなかったのが、ずっと心残りでした。

ところで、比叡山に延暦寺という名の建物は存在せず、お山全体を延暦寺といい、
大きく分けて東塔(とうどう)・西塔(さいとう)・横川(よかわ)の三つのエリアがあります。
東塔と西塔は近いのですが、横川は東塔から五キロ離れており、バスに乗って行く以外は
自分の足で、山道をひたすら歩くしかありません。



今回の旅の一番の目的は、
横川へ歩いて行くぞ〜!というものでした。

宿坊に荷物を置かせていただき、比叡山の湧水で喉をうるおし、
東塔の根本中堂(写真の御堂です)をまず参拝してから、
(って、ここで既に一時間浸ってしまいました)PM12:30出発〜!!

<つづく>
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2011/05/12 (Thu) 23:58


NHKの「タイムスクープハンター」シーズン3 が始まりました!

放映時間が長くなって、時代背景とか、当時の権力者とかをくわしく説明してくれるようになった!
話の展開は、これまで以上に波乱万丈!!で、最後はホロりとさせる。。。
巧みですね〜〜〜!!!
(最後の、「では、私はこれで」「おう、もう行くのか、元気でな」みたいなやりとり好きです)
これまでとの一番の違い(驚き)は、どの時代の人も現代語でしゃべってたのが、ちゃんと当時の言葉話すようになってたことです☆

掲示板で、「他はすばらしいのに、言葉だけが残念・・・」って結構書かれてたから
そこは直されたのでしょうか。

私は、あの現代語がかえって面白くて好きでした。
シーズン2の「駕籠かき突破口!」で、わがままな女性客に対して、駕籠かきの一人が
「ふざけんな、こら」みたいに言うのを、相方が「やめろよ、お客様だろ!」とか言っていて、
当時接客業をしていたので、余計にウケました。

ま、でもいいです!期待以上です!
楽しかった〜〜〜*^^*

いやぁ〜いいですね、時代物!!最高。


私も人の心に響く時代物を描きたい・・・

で、これまでお仕事はイラストがメインでしたが、もともとやりたかった物語描きに
シフトしていこうと思います。
もちろん、簡単なことじゃない。
これからもっともっと訓練を積んでいくのですが。
やれることから、ひとつひとつやっていきます。

中世時代物web漫画家をめざすぞー!!

※写真は、東京藝術大学美術館で現在開催中の「香り かぐわしき名宝展」の図録です。
おすすめ展覧会です♪

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2011/05/12 (Thu) 00:15



ぎゃああああ〜

(と、さけんだのはもう一ヶ月前のことですが)
敬愛する中世史の井原今朝男先生の新刊が先月出ました!!

その名もズバリ
『史実 中世仏教 第1巻 今に至る寺院と葬送の実像』
(興山舎)

第1巻って、何巻まで出るんだ?
(ものすごく楽しみ・・・)

歴史好きを通り越して、すっかり中世寺院好きになっている私。
なんでこんなに魅かれるのか、自分でもわかりません。

すべては『風の梯』を描きたくて、勉強しだしたのが始まりなのですが、
2002年に、千葉県佐倉市の国立歴史民族博物館での
企画展「中世寺院の姿とくらし」を観て、決定的カウンターパンチを食らいました。

わくわくしながら行ったその日に、偶然井原先生のギャラリートークがあり、
中世の人々の信仰の世界を、現代の社会問題とからめて面白く語ってくださり、
すっかり先生のファンになりました。
(その場にいた全員ファンになったと思います!)

「これまでの仏教史は、日本仏教の宗派・教団を開拓した宗祖や
その思想の歴史であった。」
この本の「主人公は、これまで、名もなき歴史に埋もれた中世僧侶と
廃寺となった中世寺院とともに生きた人々である。」

・・・心にしみる。しみすぎる!
こういうことが知りたかったのです。。。
うあ〜モーレツに勉強したぁ〜〜〜い!!!

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2011/04/19 (Tue) 03:04

- Let’s Enjoy 能研焼きそば 「熱闘編」-


おそまつです〜^^;
大学三、四年の頃は、こんなもん描いてたんですねぇ。

なんか、今より自由に描いてるな。
躍動してる気がする。
幕末という時代が、青春時代みたいだからでしょうね。
あの頃の、躍動していた気持ちが、「JIN」のお陰でよみがえった。

来月には、もう一個楽しみにしている番組が始まる予定。
その名は、、、

「タイムスクープハンター」!!(NHK)

めっちゃ好きです。

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